はるばる到達、宗谷岬

9月19日、9月の4連休スタートに合わせて北に向かって出発しました。

目的地は日本最北端の地、宗谷岬です。

長い時間をかけて到達するからこそ達成感がある、という考えで

行きは全て鉄道で行くことにしました。

北海道でまだ乗っていない区間も合わせてこの際に乗ってしまおうと。

2日間の旅の始まりです。

さて今年の9月の4連休、新型コロナウイルス騒ぎで年始から外出自粛を

してきた人たちの外出欲求は最高潮。感染発覚者数も小康状態を

保っていることから「さあ旅行しようぜ」の雰囲気となり、

みんな一斉に旅行を開始。新幹線・特急や飛行機、高速道路は

予想以上の大混雑となってしまったようです。

まあ、需要が戻るのはよいことです。私もでかけるし。

最初の列車は東北新幹線はやぶさ

臨時の大宮始発の便を利用しました。

新青森駅構内の食堂で海鮮丼の昼食を摂った後、

いよいよ北海道新幹線で北海道に渡ります。

新函館北斗駅からは特急北斗で長万部まで。

長万部からは「函館本線」に乗り続けます。

札幌へ急ぐ特急列車は長万部からは「室蘭本線」に入るのですが、

こちらの方が所要時間が短くなる上に沿線人口も多いために

事実上の「本線」となっています。

そのため、長万部からの「函館本線」は本線とは名ばかりのローカル線。

現在は長万部から単行の普通列車が4本走るだけです。

この区間は私はまだ乗ったことがなかったので、

今回の旅のついでに乗ってみることにしました。

この函館本線「山線」区間は沿線人口もかなり少なく、駅間距離も長い。

さらに同じような風景が続くので、乗り通すのはなかなか大変でした。

小樽からは札幌の都市圏であり、「電車」に乗って札幌駅へ。

この日は札幌すすきののビジネスホテルに泊まりました。

到着が遅かったため、夕食の場所を探すのに苦労しましたが…

 

翌朝は6時に起床し、ホテルの朝食弁当も食べられないまま札幌駅へ。

一日1本のみ、札幌から稚内への直通列車である特急「宗谷」に乗車します。

旅行会社のツアー客御一行も乗車しており、指定席は満席、

自由席も座れない乗客がデッキまであふれている状態でした。

幸い私は指定席しかも窓側席を確保できていたので、

5時間の長旅、ゆっくり構えていきましょう。

宗谷本線は沿線利用者の減少により存続が危ぶまれている路線の一つです。

特急列車なので座り心地のよいシートを使っているはずですが、

それでも乗車時間が4時間を超えると辛くなってきます。

遠い、とにかく遠いなあ…

f:id:sunrise169:20200921224157j:plain

抜海~南稚内の車窓。日本海の北限と青い空

札幌から約5時間。日本最北端の市、稚内に到着しました。

f:id:sunrise169:20200921224717j:plain

日本の鉄道最北端の駅、稚内

稚内駅からは宗谷岬へバスで向かう予定だったのですが、

バスの発車まで時間があるので駅前を散策していたところ、

海岸の公園の奥に海上保安庁の巡視船が停泊しているのを発見。

確認したいという欲求を抑えきれず、近寄ってみました。

停泊していたのは巡視船「りしり」PL-11と「もとうら」PM-12。

特に「りしり」は2016年に就役した新型船です。

ちょうど出港の準備中で、よいタイミングに来ることができました。

冬には凍てつく北の海で海の安全を守るために働いている巡視船と

隊員の方々の存在を認識し、尊敬の念を抱きました。

さて、巡視船の撮影に夢中になっている間に宗谷岬へ行くバスは

出てしまったので、しかたなくタクシーを使いました。

このタクシーの運転手さんがとても親切な方で、宗谷岬への途中で

観光案内や寄り道もしてもらった上、観光している間はメーターを止めて

待っていてくれるというサービスのよさでした。

タクシーにしてよかったと初めて思えましたね。

最終的は1万7千円くらいかかったのですが、個人的にはこの金額で

おつりが出るほどの体験ができたので気にしていません。

そしてついに日本最北端、宗谷岬に到着。

f:id:sunrise169:20200921230928j:plain

宗谷岬に到着

さて、私が宗谷岬に行きたいと思った理由は二つあり…

一つはもちろん日本最北端という地理的な興味、

もう一つはTVアニメ「ハイスクール・フリート」の登場人物、

「岬」明乃ちゃんと「宗谷」ましろちゃんの二人の名字が

合わさった地名であるということです。

この二人は艦長と副長という関係の下、共に成長してベストパートナーになった

という「はいふり」ファンであれば語らずにはいられない、

いえそもそも「ハイスクール・フリート」という作品自体が

この二人の関係と成長を第一に描いているのです。

そんなわけで、はいふりファンであってかつ鉄道旅行好きの私が、

宗谷岬に鉄道を乗り継いで行ってみたい」という願望を持つのは

ごく自然な発想?だったのでした。

 

宗谷岬観光後はタクシーの運転手さんの薦めで宗谷丘陵を経由。

大型バスでは入れない道も通ってもらい、時間の許す限り

楽しませてもらいました。

f:id:sunrise169:20200921233109j:plain

ホタテの貝殻を敷き詰めた「白い道」から宗谷海峡を望む

行きは陸路でゆっくりだったので、帰りは空路で素早く帰ることにしました。

タクシーで稚内空港まで送ってもらい、飛行機の最速乗り継ぎで

羽田空港へ向かいます。

 

今回の旅は2日がかりで、稚内の他は観光もせずに乗り物に乗り続けるという

強行日程でありましたが、個人的には大満足でした。