3月27日

 3月27日は「桜の日」、そして声優の悠木碧さんの誕生日でした。

おめでとうございます!

 私が悠木さんの名を初めて知ったのはオリジナルアニメの

魔法少女まどか☆マギカ」でしたが、その時は「初めて聞く声優さんだな」

程度の認識でした。しかしその1年後、これもオリジナルアニメの

戦姫絶唱シンフォギア」で主役の立花響役に抜擢。シンフォギア自体が

世間からの期待値は低い状態でスタートしたアニメであり、私も最初は

むしろ水樹奈々さん推しで見始めたわけですが、これが加速度的に

おもしろくなるアニメで、どハマりしてしまったんですね。

特に主人公の立花響は、とある事情で重い過去を持っており、

自己犠牲的ともいえる歪な人助け精神の持ち主。そんな彼女が

戦いに身を投じ、葛藤しながらも自分のあり方を見つけ出していく、

とても熱い展開でしたが、その成長と感情の変化が悠木さんの演技に

よってひしひしと伝わってきました。悠木さん自身もこの時点では

まだ10代の声優としては駆け出しの時期。シンフォギアはこの後に

好評につき5期まで制作される長期シリーズになったわけですが、

悠木さんもそれに合わせたように人気声優になっていくのは

応援する側としても熱が入りましたね。

キャラが好きになるとその担当声優も好きになる、というのは

ありがちなことですが、悠木さんと立花響ちゃんはそのシンクロ度が

抜きん出ていましたし、シンフォギア1期の放送時に私はちょうど

就職活動に苦労しており、立花響ちゃんのキャラクターソングで

元気を出しながら頑張っていたので、個人的には思い入れが深いです。

 時は流れて2019年末、悠木さんが次回作の2020年プリキュアである

「ヒーリングっど♥プリキュア」の主人公、花寺のどか/キュアグレース

役に抜擢されたことが発表されました。ファンの間では待望する声が

根強くありましたし、私もこの時は本当に嬉しかったですよ。

まどマギシンフォギアに続いて変身ヒロインの主人公役で3冠達成です。

しかもこの花寺のどか/キュアグレースが、めっちゃかわいいことに加えて、

プリキュアのピンクとしては珍しく、清楚で穏やかでおっとりした性格。

全国の女児だけでなく、大きなお友達にも大人気となります。

その一方で過去に入院生活を送っており、人助け精神が強く、助けるために

危険を顧みずに飛び込んでしまう女の子。あれ、なんかシンフォギア

立花響に一部通じるところがありますね。なんという偶然か。

「ヒープリ」は序盤から各キャラクターが地についた丁寧な作りで

好調なスタートを切りましたが、ここでまさかの予想外な事態が。

新型コロナウイルス感染症の世界的流行です。ヒープリ自体が病原菌

モチーフの敵と戦うストーリーであったため、あって欲しくない世相との

シンクロニシティでした。しかも緊急事態宣言が発出されたことで、

感染拡大抑制のために外出自粛と休業要請が全業種に出され、

アニメの制作も一時停止となり、約2ヶ月に渡りヒープリの放送は

延期される事態になってしまいました。

しかし悠木さんはここで何もせず黙っている方ではありませんでした。

声優という立場から私たちに何かできることはないか。

「お家から出られない子供たちのためにオンライン朗読会をやりましょう」

と声優業界に呼びかけたのです。なんというプロ意識と行動力。

ヒープリ本編でも花寺のどか/キュアグレースは華奢な身体で体力に劣り

苦戦することが多かったものの、何度打ちのめされても絶望的な状況に

なっても諦めず、チームの中で最初に立ち上がる姿が印象的でしたので、

その姿と悠木さんが重なりましたね。

子供たちの笑顔を守るために闘う姿はまさにキュアグレースでした。

悠木さん本当にありがとうございました。

そしてヒープリは最終回前で敵を完全に徹底的に浄化します。

プリキュアシリーズも近年は敵と最終的には和解する展開が続いて

いましたのでこれには賛否両論がありましたが、個人的には「賛」ですね。

特に花寺のどかという少女が積み重ねたもの、そして守らなければ

いけないものを考えれば。

プリキュアの主人公というと大体元気っ子で普段から意見を前面に

出していく子が多いですが、花寺のどかは普段は穏やかで優しく

調整役に回ることが多い一方で、戦闘時には度胸が据わり先頭に立って

立ち向かう不屈の戦乙女になり、そして使命感が強いという、

絶妙な演技が求められる役どころを悠木さんは上手く表現されていました。

本当に一番必要なときに最高のパフォーマンスで魅せてくれる声優さんだと

思います。これからのさらなる活躍を願っています。

 

こちらは過去記事