秋の山形を巡る旅 1日目(仙台ー山形ー鶴岡)

 11月6日、山形県に一泊旅行に行ってきました。

紅葉は見頃を迎え、天候にも恵まれた最高の秋の行楽日和でした。

 まずは東北新幹線はやぶさで仙台へ移動。観光客もだいぶ戻ってきたようで、

9割近い乗車率で盛況でした。

仙台からは仙山線に乗り換えて面白山高原駅へ。

仙山線は仙台近郊では市内の通勤輸送、全線では仙台~山形の都市間輸送と

異なる性格を併せ持つ路線であり、観光客と地元利用者が同じ列車を使うことに

なるので、仙台発車直後はかなり混雑していました。

作並を過ぎると列車は深い山の中を走るようになり、紅葉に彩られた渓谷が

窓の外を流れていき、目を楽しませてくれます。

県境にある長い仙山トンネルを抜けると、面白山高原駅に到着です。

周囲に集落もない、トンネルと渓谷に挟まれた無人駅ですが、

この季節だけは紅葉を楽しむハイキング客で賑わいます。

さらに駅の上に架かる陸橋は、紅葉に彩られた渓谷と列車を一つの構図に

収めることができる、鉄道ファンとしても嬉しいビューポイントです。

この日は紅葉も光量も十分で、最高の写真を撮ることができました。

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紅葉の面白山高原を往く仙山線の快速列車

面白山高原駅普通列車しか停車しないため、通過列車と紅葉の組み合わせを

撮りつつ、列車を待つ間に駅周辺の紅葉川渓谷を散策しました。

鮮やかな紅葉が本当に美しかったです。

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極彩色に彩られた紅葉川渓谷

2時間ほど滞在し、次の普通列車山形駅まで移動しました。

山形駅の駅ビルに入っているとんかつ屋さんで昼食を摂り、

山形駅前から山形自動車道経由の高速バスで鶴岡に向かいました。

山形県内の都市の人口を比較すると、1位が山形市、2位が鶴岡市なのですが、

山形~鶴岡の移動をする人は少ないのか、車内は閑散としていました。

ここ村山地域庄内地域の間には月山・羽黒山がそびえており、

もともと往来は活発ではないのかもしれませんね。

山形市鶴岡市を結ぶ山形自動車道ですが、まだ全通はしておらず、

月山の山麓を越える区間では高速バスも一般道を走行します。

快適な高速道路を走行した後に、曲がりくねった国道を抜け、再び高速道路と

変化に富んだ車窓と走りを楽しめる路線でした。

山形駅前から約2時間で鶴岡駅近くのバスターミナルに到着しました。

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秋の月山を眺めながら、高速バスで山形県を横断する。

鶴岡に到着後は本日の宿を予約しているあつみ温泉へ移動。

鶴岡からあつみ温泉へは鉄道でも路線バスでも行くことができますが、

鉄道は適当な列車が無かったため、1時間以上かかる路線バスを利用。

鶴岡出発時点で既に日没を迎えていたため、あつみ温泉には完全に暗くなって

からの到着になりました。

あつみ温泉では「かしわや旅館」に宿泊。創業三百年の老舗旅館だそうです。

昭和初期に建てられたという建物はとても趣がありました。

館内やお食事、お風呂はとても家庭的で、どことなく田舎のおばあちゃん家の

ような雰囲気。

豪華なお料理、きれいな露天風呂がある一流旅館もいいですが、こういう

よい意味で古くて不便さの残る旅館もいいものです。