特急ひだ号で中日本横断

 5月30日、梅雨の合間の爽やかな晴れと週末が重なったこの日、

中日本を一筆書きで一周するという簡単な外出をしてきました。

 

まずは朝早く東京駅へ移動し、午前9時ちょうど発の東海道新幹線

「のぞみ213号」に乗車し、名古屋へ向かいます。

この列車は新型車両であるN700S系が使われる列車で、

わざわざ選んで乗ってみることにしたのです。

さすがは新型車両。客室に入ったときの雰囲気が違いました。

現在主に使われているN700系は基本的に2007年当時の要求で

造られており、東日本の新幹線と比べると内装面では正直言って

見劣りする部分がありましたが、このN700Sの登場でようやく

巻き返しができた気がしますね。

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東海道新幹線の新型車両、N700-Supreme。ロゴもかっこいい。

名古屋駅では9分の乗りかえ時間で高山本線の特急「ひだ7号」に乗車。

名古屋駅の特急発着ホームは新幹線ホームと隣り合っているため、

余裕をもって乗りかえが可能です)

今回は前面展望を思いきり楽しむため、富山方面へ向かう時は先頭となる

パノラマグリーン車の切符を購入。

3列座席で余裕のある車内空間とダイナミックな前面展望から

人気の高いグリーン車ですが、このご時世の影響を受けているようで

この列車のグリーンの客は私一人だけという有様。

貸切も同然で、のんびりと過ごさせていただくことにしました。

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特急「ひだ」に使われるキハ85系のパノラマグリーン車「キロ85」

名古屋から岐阜までは後ろ向きで走行。これは線路配線の都合上、

岐阜駅から進行方向が入れ替わるためです。

岐阜駅から美濃太田までは濃尾平野を走ります。この区間

高速化工事が施行済みで、単線区間ながら110km/hで走ります。

美濃太田を過ぎて少し走ると列車は山間に入っていき、飛騨川に沿って

川の上流へと上っていきます。

若葉が茂り、碧い水が流れる飛騨川の渓谷。

場所により次々に表情を変えていきますが、高山本線の列車からは

それらを間近で見ることができます。

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蛇行する飛騨川を鉄橋で何度も渡る

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碧い水を湛えた飛騨川のダム湖の畔を往く

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少ヶ野信号場での交換風景

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水清らかな飛騨川上流域

13時過ぎに飛騨地域の中心都市である高山に到着。

ここまで長編成でやってきた特急「ひだ」号は、この駅で後寄りの車を

切り離し、3連の短い編成となって富山へ向かいます。

高山までは飛騨川に沿って上ってきた高山本線ですが、

高山からは宮川に沿って下っていくことになります。

眼下を流れる川の流れが逆になり、中日本の分水嶺を越えたことを

実感できます。

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飛騨川と比べると穏やかな宮川の流れ

山を越えて視界が開けるとそこはもう富山平野

太平洋側の名古屋から4時間弱で中日本を横断し、

日本海側の終点である富山に到着しました。

 

富山到着後は北陸新幹線に乗りかえて足早に関東に戻りました。

軽井沢辺りまではよく晴れていたのですが、碓氷峠を下ると天気は

一転して曇りになっており、東京周辺は積乱雲が発達してゲリラ豪雨

なっている様子。

大宮駅到着前にはきれいな虹を見ることができました。