湯田中温泉でのんびり

 4月29日から30日にかけて湯田中温泉に一泊旅行に行ってきました。

帰りには志賀高原と飯山にも立ち寄りました。

 新型コロナウイルス変異株の感染拡大を受け、大阪府や東京都では

3回目の緊急事態宣言が発出され、さらに今回は知事からずいぶんと

私権の制限に踏み込んだ自粛要請が出されています。

2年続けて5月の大型連休の外出自粛が呼びかけられ、観光業や運輸業

かなり厳しい状況になっていると思われます。特に今年は曜日の並びが

よろしく、有給休暇を組み合わせれば7連休、11連休も可能であり、

観光業界も期待していたはずですから…

私の住むところは対象地域ではないものの、状況を考えて行動することに

しました。30日に有給休暇をとり、祝日の29日と併せて旅行することで、

5月1日からの本格的な連休による混雑を避けつつ観光業も支援する、

という戦略です。

 

 29日は昼過ぎに出発して、まずは湯田中温泉に直行。

この日は天気が優れず小雨が降っていましたが、翌日以降は回復する

との見込みに期待して出かけました。

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長野電鉄の特急ゆけむり。元は小田急ロマンスカー

実は私、長野県出身ながら湯田中温泉には一度も訪れたことがなく、

今回が初めての訪問となりました。

 湯田中温泉では「よろづや」に泊まりました。

江戸時代の寛政年間に創業した歴史ある有名旅館です。

湯殿に桃山風の装飾が施された桃山風呂と

昭和初期に建てられた趣のある松籟荘が売りでしたが

松籟荘の方は今年初めに失火により全焼してしまいました。

苦しい状況の中、なんとか看板を守っていただきたいですね。

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創業二百年の湯田中の名宿「よろづや」

個室タイプの食事処で信州の食材を使った美味しい懐石料理を堪能し、

近代的な大浴場と純和風な桃山風呂の両方にゆっくり浸かりました。

ところで食事に行く際もお風呂の中でも不思議なくらいに他の人と

会わなかったのですが、この日は何人泊まっていたのでしょうか。

ピークをずらすようにしたとはいえ、連休の稼ぎ時にこの閑散ぶりは

心配になります。

 

 翌朝はゆっくりと朝風呂に浸かった後、昨夜と同じ食事処で朝食をいただき、

9時過ぎにチェックアウト。自分が今までに一人で泊まった宿の中では

過去最高の宿泊料を払いましたが、それでも安いと思えるほどでした。

外に出ると昨日までの雨が嘘のように晴れ渡り、絶好のお出かけ日和。

湯田中駅に戻り、志賀高原行きの路線バスに乗りました。

渋温泉を過ぎると乗客は私一人になってしまい、国道292号線に入って

日本国道最高地点、群馬ー長野の県境である渋峠に向かいました。

志賀高原はまだ雪が残っており、標高2千mからの絶景を眺めることが

できました。

スキー場やドライブインは自家用車やオートバイで来た観光客で

賑わっており、公共交通を使わずに大自然の中に行く旅行スタイルは

現在の状況下でも影響を受けにくいことを実感します。

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残雪の志賀高原の絶景

 再び湯田中駅へ戻り帰路につきましたが、行きと全く同じでは

おもしろくないので、信州中野から飯山を廻って帰ることにしました。

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湯田中から信州中野への急勾配を下る特急ゆけむりの前面展望

 

厳しい状況が続きますが、医療体制と観光・移動の両立がなんとか

できればいいですね。

 

(追記)

この日の志賀高原ですが、私が訪れた午前中は快晴だったものの、

夕方には天候が急変し、もう5月になるという時期に

「吹雪」になっていたそうです。

ひええ…山の天気は気まぐれで恐ろしい。