特急しなの「パノラマグリーン車」に初乗車
新型コロナウイルスの検査陽性者数増加と過剰な外出自粛により
全国の鉄道会社は青色吐息。
お盆の特急・新幹線の利用者は昨年比大幅な落ち込みとなりました。
私としても微力ながらも鉄道会社の増収に貢献したいところ。
特急・新幹線は多くの列車が空気輸送に近い状態、ということは…
競争率の高い席も選び放題ということですよ!
始めようと思います!
現在の
— 快速上信リレー (@rapidchikuma) 2020年8月22日
・特急列車は空いている
・鉄道会社の増収に貢献したい
・給付金10万円
という状況を利用して
念願の「全国パノラマグリーン車乗り潰し」を始めたいと思う。
現在、先頭車がパノラマグリーン車になっている特急というと、
— 快速上信リレー (@rapidchikuma) 2020年8月22日
しなの、ひだ、やくも、ハウステンボス、にちりん、ひゅうが、きりしま。これくらいか。
南九州勢は関東からは遠い上に、783系を選んで乗らないといけないから難易度が高い。
最初の乗車は、私の出身県を走る特急でありながら「子供の分際で
グリーン車は恐れ多い」と乗らずにいた特急「ワイドビューしなの」の
パノラマグリーン車クロ383にしました。
8月22日、関東を東海道新幹線で出発して始発駅の名古屋へ。
朝は晴れていましたし、午後には天気が崩れるとの予報でしたが、
多少遅れたとしても長野到着後に北陸新幹線を使えば
悠々と日帰りできるはずでした。(フラグ)
乗車列車は「(ワイドビュー)しなの17号」
名古屋駅を1500に発車、終点の長野駅には1754に到着予定。
午後の便の中では最速となる列車でもあります
名古屋駅10番線で待っていたのはなんとトップナンバーのA1編成!
うきうきと先頭のグリーン車1D席へ。
目の前に広がる巨大な前面展望。
私の他にグリーンの乗客はおらず、まさに貸切状態。
383系特急しなののパノラマグリーン車に初乗車。
— 快速上信リレー (@rapidchikuma) 2020年8月23日
グリーンの乗客は私一人だけ。
最前席に陣取って前面展望を楽しみました。 pic.twitter.com/R4VWNQtQiI
383系のグリーン席、シートピッチこそ1200mmで広いけど4列席だし機能も普通席と大差ないのよね。
— 快速上信リレー (@rapidchikuma) 2020年8月23日
しかも基本編成6連のうち丸々1輌がこのグリーン席。
いつもガラガラだし、後継車両が造られるときは半室になるのではと思っている。
1500ちょうどに名古屋を発車。直後に上りの「しなの12号」とすれ違い。
金山を通過するとぐんぐん速度を上げていきます。
特急しなのに使われる383系電車は最高速度130 km/hの俊足と
「制御付き自然振り子式車体傾斜機構」を備えており、カーブを高速で
通過することができます。
緩いカーブであれば減速なしにフルスピードで通過することもあり、
鉄道趣味的にはたまらない列車であります。
特に前面展望が楽しめる長野方先頭車に乗れば、車体の傾きを
視覚的にもより実感することができるのです。
カーブに進入すると目の前の風景が滑らかに傾き、
カーブを抜けるとまた滑らかに水平に戻っていく。
これはもう、鉄道ファンでなくてもワクワクするのではないでしょうか。
高蔵寺を過ぎて郊外に出ると列車は最高速度の130km/hに。
個人的にはここから中津川までの間が「383系」の真髄区間だと思います。
特急しなの、381系から383系に替わったことで一番短縮された区間は木曽路よりも名古屋~中津川の間。
— 快速上信リレー (@rapidchikuma) 2020年8月23日
最高速度は381系時代の120km/hから130km/hとなり、曲線通過速度も10~15km/h上がったことで、同区間は所要時間48分、表定速度99.9km/hという韋駄天走り。 pic.twitter.com/mz68m3MEIP
中央本線定光寺駅は構内がS字カーブになっており、振り子車両の383系で通過するとダイナミックな前面展望が見られる。
— 快速上信リレー (@rapidchikuma) 2020年8月23日
車体の傾きに合わせて架線柱が右に左にうねりながら過ぎ去っていくのは一見の価値あり。 pic.twitter.com/2kJZOp7KIC
中津川に到着する直前から雲行きが怪しくなり、雨が降り出しましたが、
列車は雨にも負けず時刻通りに進んでいきます。
大雨の中、ワイパーをフル稼働させて、振り子装置全開で木曽路の
連続カーブを突進する特急しなの号…
車内から見ていてもかっこいいものです。
383系の車体傾斜角度は最大5度らしいのだが、実際に見ると数字以上に視覚による恐怖がある。
— 快速上信リレー (@rapidchikuma) 2020年8月23日
何せ「線路が真下にない」のである。 pic.twitter.com/qRDmitLiRe
大雨の中をワイパーフル稼働で疾走する383系特急しなの pic.twitter.com/SZ43c2TrKc
— 快速上信リレー (@rapidchikuma) 2020年8月23日
運転席の無線電話が鳴る音が。
漏れ聞こえてくる内容は恐れていた事態。
そして車内放送。
「奈良井駅付近の雨量計が規制値を超えたため、この列車は次の木曽福島駅で運転を見合わせます。運転再開の見込みは立っておりません」
あーあ。
車内放送 「大雨のため、この列車は次の駅で運転を見合わせます。再開見込みは立っておりません」
— 快速上信リレー (@rapidchikuma) 2020年8月24日
←Before / After→ pic.twitter.com/PQ44UH0iJr
乗客は6輌中に30人ほどで、皆静かに運転再開を待つ平和な空間でした。
結局、45分ほど遅れて木曽福島を発車。
その後、藪原で臨時停車し、やはり運転見合わせで遅れていた普通列車の
乗客のうち塩尻より先へ向かう乗客を無料で乗せる救済措置が発動。
その後も木曽平沢まで徐行が続き、塩尻到着は1806で70分以上の遅れ。
塩尻からはJR東日本の乗務員に引き継がれ、すっかり日が暮れてしまった
篠ノ井線を進みます。
明科を通過すると第1~第3白坂トンネルを通過。
パノラマ車で通過する複線断面トンネルの展望はなかなかよい雰囲気です。
1854頃、対向の普通列車を待たせてスイッチバック駅の姨捨を通過。
車窓右手には善光寺平の夜景を眺めることができました。
篠ノ井線内は割とスムーズに進み、終点の長野駅には約80分遅れで到着。
到着した列車は折り返し名古屋行きの最終特急「しなの26号」となりました。
大雨で遅れての到着となりましたが、その分、長時間楽しむことができたので
個人的にはよかったと思っています。